キーワード選定はサイトを作る上で重要な作業です。
やらなくても記事は書けますが、テーマとズレた記事を量産したり、検索ボリュームが無いキーワードばかり書いたりして後悔することも。
頭を使う作業ですが、やり方は簡単なので、ぜひ記事の手順に沿ってチャレンジしてみてください。
キーワード選定をしていると、ブログ運営がサクサク進みますよ!
私は普段WEBライターとして活動しているのですが、個人ブログでキーワード選定やサイト設計をすることで、クライアントにより貢献できました。
WEBライターにとっても有益な内容なので、参考にしてみてください。
キーワード選定=サイトの材料集め
キーワードはサイトを作るための材料です。
サイトに必要なキーワードを選び、読者ニーズに沿って記事を書いていくのが基本。
キーワード選定をおこなわず、適当なキーワードで書いていくことは、地図を持たず無闇に目的地へ走り出すようなものです。
一方キーワード選定をきちんとおこなっているサイトは、完成までの道すじができており、最短でサイトを完成させられます。
キーワード選定の前にやる3つのこと
キーワード選定をするには、サイトの内容を決め、キーワードを理解した上でやらなければいけません。
ここでは、キーワード選定の前に押さえておきたいことを3つご紹介します。
①|サイトのテーマ・目的を明確にする
前項で、「キーワード選定は材料集め」と解説しました。
材料を集めるためには、「集める基準」を決める必要があります。
そのために、サイトのテーマ・目的を明確にしましょう。
たとえば、投資を始めたい初心者に向けたサイトなら、「投資の基本を学び、証券口座を開設し運用するのがゴール」と設定できます。
このように、テーマや目的となるゴールを設定すると、選択するキーワードの性質が見えてくるでしょう。
また、ブログアフィリエイトで収益を得たい場合は、販売する商材を必ず決めておきましょう。
何も決めずに始めてしまうと、「記事を書き出したけど売るものがない…」という事態になりかねないからです。
②|ペルソナを明確にする
大まかなテーマや目的が決まったら、ペルソナを設定し読者を具体的にしていきます。
ペルソナって?
サイトを訪れる読者の具体的な情報のこと。
年齢・性別・居住地などの基本情報だけじゃなく、目標・性格・価値観など、細かく設定していきます。
ペルソナを設定すると、読者の悩みをより具体的に解消できるので、深く刺さるコンテンツが作れるのがメリット。
とはいえ「ターゲットが狭くなるのでは?」という懸念もあります。
しかし、誰にでもいえる情報を羅列するより、誰か一人に伝えるイメージで書いたほうが、価値のあるコンテンツになりやすいでしょう。
ペルソナの例
投資の初心者向けサイト
年齢:34歳
性別:男
居住地:東京都千代田区
職業:公務員
家族構成:配偶者と3歳男児、6歳女児
収入:年収600万円
趣味:釣り
性格:積極性はなくおっとりしているが、趣味には没頭するタイプ。割と一人が好き。
悩み:年収には満足しているが、少し生活レベルを上げすぎている気がする。趣味にもお金を使いすぎかも。貯金も400万円しかないし、資産運用しないとまずいかな。
目標:上の子が18歳になる12年後までに、2,000万円の資産を築きたい。
課題:節約をしつつ生活レベルを落として、投資に回せる資金を確保したい。
以上のペルソナから、「投資の始め方や資金確保のための節約法」などのコンテンツが考えられます。
③|「キーワード」を理解する
キーワードには「検索ボリューム」と「キーワードの性質」があります。
検索ボリュームごとの名称
〇〇以上はビッグキーワード。という明確な指標はありません。
ここで紹介するのは、一般的にいわれる目安として参考にしてください。
ビッグキーワード
月間の検索ボリューム1万回以上のキーワードです。
競合が強く、大きなメディアでないと上位表示が難しいキーワードですが、もし上位を取れたら大きな収益が見込めるでしょう。
ミドルキーワード
検索ボリューム1,000回〜1万回のキーワードです。
個人サイトでも十分な収益が狙えるキーワードなので、こちらの上位表示を目標にします。
スモールキーワード(ロングテールキーワード)
検索ボリューム100〜1,000回のキーワードです。
大手メディアは収益性が悪いためあまり狙わないゾーン。
スモールキーワードで集客し、サイトやミドルキーワードへの流入を稼いでいきます。
続いてキーワードの性質です。
キーワード(クエリ)の性質
Doクエリ(したい)
- 投資 始め方
- 引っ越し 〇〇市
Buyクエリ(買いたい)
- 〇〇 最安
- 〇〇 販売店
Knowクエリ(知りたい)
- チャート 見方
- WEBライター 年収
Goクエリ(行きたい)
- 〇〇 行き方
- 〇〇株式会社
BuyクエリとDoクエリは商品やサービスの購入に近いので、これらのミドルキーワードを軸にサイト設計をすると良いでしょう。
Knowクエリは、読者のためになるお役立ち記事が多くなります。主にロングテールキーワードで書いていく、集客目的の記事になるでしょう。
Goクエリは、企業のホームページなどでカバーするクエリです。
キーワード選定のやり方を4ステップで解説
キーワード選定は前提が間違っていなければ、大きくズレることはありません。
テーマやペルソナに沿って情報を集めていけばよいだけです。
ここでは、サジェストキーワードでのキーワード選定を例に、4ステップで解説します。
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1軸となるキーワードを決める
軸となるキーワードとは、「これで上位が取れれば収益が見込める」というキーワード。ボリュームとしてはミドルキーワードが狙いやすいでしょう。
この軸は、サイトのテーマやペルソナから考えていきます。
たとえば、株式投資がテーマで証券口座の開設が目的であれば
- 「株式投資 おすすめ」
- 「株式投資 口座」
など、成約に近いキーワードを軸とします。
検索ボリューム、成約までの距離、サイトテーマやペルソナを基準に考えてみましょう。
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2サジェストキーワードを取得する
サジェストキーワードとは、Googleの検索窓にキーワードを入力したとき表示される、「よく検索されるキーワード」のことです。
サジェストキーワードの取得には、「ラッコキーワード」を使用します。
ラッコキーワードって?
サジェストキーワードを一括で取得できる無料ツール。
共起語や見出しの抽出などリサーチに便利。
ラッコキーワードでテーマとなるキーワードを入力し、サジェストを取得します。
株式投資のブログなら「株式投資」と入力してみましょう。
サジェストが表示されたら、画面右上の「全キーワードコピー(重複除去)をクリックし、キーワードをコピーしておきましょう。(保存したい人はCSVダウンロードも)
これでサジェストキーワードを取得できました。
ステップ3では、サジェストキーワードの検索ボリュームを確認していきます。
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3検索ボリュームを確認
検索ボリュームの確認にはキーワードプランナーを使います。
キーワードプランナーって?
キーワードのボリュームや過去の指標、キーワードの候補が見つけられるGoogleが開発したツール。
キーワードの検索ボリュームを一括で取得できます
キーワードプランナーは広告出稿者向けのツールなので、広告を出さないと細かい数値が見られず「1,000〜1万」のようにざっくりとした数値になります。
とはいえ、キーワード選定だけなら問題ないのでさっそく使ってみましょう。
Google広告に登録後、「検索ボリュームと予測のデータを確認する」を選択し、検索窓に先程のサジェストキーワードをコピーして開始をクリックします。
すると、以下のような画面が表示されます。
- 月間平均検索ボリュームをクリックして多い順に並び替え
- 検索ボリュームがあり、テーマへの関連度が高いキーワードをまとめる(スプレッドシートなど)
他にも
- キーワードプランナーの「キーワード候補」から関連するキーワードを探す
- 軸となるキーワードから読者に必要なキーワードを連想する
- Yahoo!知恵袋や教えて!gooのリアルな悩みから連想する
など、やり方は無数にあるので複数のやり方でキーワード選定をしていきましょう。
30〜50記事前後で完成する特化ブログなら、テーマに必要なキーワードを一つずつ考えた方が、まとまりのあるブログになる可能性が高いでしょう。
これでテーマに関連するキーワードとボリュームが分かりました。
ステップ4では、サイトに最適化するためのカテゴリー分けをしていきます。
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4キーワードのカテゴリー分け
キーワードのカテゴリー分けは、マインドマップの「XMind」を使うとやりやすいです。
下の画像のように、軸となるキーワードへ内部リンクできるキーワードを配置していき、一つのカテゴリーを作っていきます。
- 軸となるキーワード=収益性のあるミドルキーワード
- 内部リンクでつなぐキーワード=集客性・関連性の高いスモールキーワード
以上に注意していくつかのカテゴリーを作ります。
カテゴリーを作り、サイトの全体像が見えたらスプレッドシートをカテゴリー別に並べ替え、シートを色分けするなど見やすいようにしておきましょう。
以上で対策するキーワードが決まりました。
しかし、これでキーワード選定が終わりな訳ではありません。
記事を書いていく内に新たに必要なキーワードが出てきたり、必要ないキーワードも出てくるので、その都度調整しながら記事を書いていきましょう。
キーワード選定後にやる3つのこと
キーワード選定後は実際に記事を書いていくのですが、そこで重要なので「書く順番と書いた後のメンテナンス」です。
ここでは、具体的な順番とその後のメンテナンス方法を解説していきます。
①|ロングテールキーワードから書く
ロングテールキーワードとは、検索ボリューム100〜1,000、2〜3語で構成されたキーワードのことです。
キーワードを整理した後は、このロングテールキーワードから書き始めます。
その理由は「まずは集客をしないと販売ができないから」です。
いきなりボリュームが大きなキーワードを書いても、集客が無ければ意味がありません。
そのため検索上位を取りやすく、具体的な読者ニーズに応えられるロングテールキーワードから書き始めます。
また、集客が増えてくるとドメインパワーも強くなり、より上位表示がしやすくなる効果も期待できます。
以上のように、まずはロングテールキーワードで集客を目的にしましょう。
②|順位を計測する
記事を書いた後は順位を追うことも大切です。
記事の質を評価する指標にもなりますし、リライトする記事を決める判断基準にもなります。
サーチコンソールでも順位チェックはできますが、専用のツールを使うと大幅に効率化が可能。
WindowsであればGRC、MacであればRankTruckerで順位計測をしていきましょう。
記事の順位は2〜3ヶ月程度で落ち着くといわれています。すぐには上がってこないので、焦る必要はありません。
11〜30位あたりに上がってきた記事は、リライトにより上位まで上がる可能性があります。(もちろん下がる可能性も)
また、100位〜など全く上がってこない記事は、再度ライバルサイトや読者ニーズの確認をしてみたほうが良いでしょう。
③|定期的にキーワードの変化をチェックする
キーワードの需要は世の中の変化に連動しています。
そのため、定期的にテーマとする市場に変化がないかチェックしておくことが重要。
たとえばリモートワークが増えてくると、自宅の仕事環境を充実させるグッズや光回線、ポケットWi-Fiなどの需要が増え、キーワードの価値も変化していきます。
そのため、世の中のトレンドやテーマにしている市場の変化を察知する必要があります。
情報を得るためのおすすめツールは「Googleトレンド」「Twitter」です。
Googleトレンドは、指定したキーワードの検索ボリュームを時系列で確認できるので、変化が一目で確認できます。
Twitterは、リアルタイムで業界のトレンドを発信している人を追うと、最新情報を見逃さずにキャッチできます。
また消費者の声を直接見られるので、新たなキーワードのアイデアも得られるでしょう。
キーワード選定のやり方はシンプル!手順どおりに進めよう
キーワード選定は、サイトの開設前、開設後どちらにも重要な作業です。
サイト設計をおこなう上で骨組みを作る作業なので、丁寧にやっていきましょう。
とはいえ、初めてのブログでそれほど細かくやりすぎると、いつまでも執筆できないので、全体のイメージができる程度にしてください。
少々面倒な作業ですが、やっておかないと後々後悔するので、ぜひチャレンジしてみてください!
まだブログを開設していない人は、「最短10分のブログ開設方法」を参考に、ブログを始めてみましょう。